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アリストと2JZ-GTEに関するまとめブログ

車高調の基礎知識

ショックアブソーバー

自動車のサスペンションにおけるショックアブソーバーは、スプリングの振動を抑えるための装置です。オイルを満たした筒にピストンを挿入し、ピストンの動きによるオイルの抵抗でスプリングの振動を減衰することが主な役割であります。また、伸び側と縮み側の両方に抵抗を発生させることで、車のロール、ノーズダイブ、スクゥオートを抑え、操縦性を向上させることもできます。ショックアブソーバーは、振動吸収装置としての機能だけでなく、サスペンション系にとって重要なパーツであるということになります。

ショックアブソーバーには、単筒式と複筒式の2種類があります。単筒式は1本の筒にピストンとロッドを入れたもので、複筒式は2重構造になっています。単筒式はピストンが1個だけで、複筒式は主ピストンと底部にもう一つのピストンがあります。単筒式はシンプルで放熱性に優れており、複筒式はフリクションが少なく、頑丈です。多くの市販車は複筒式を採用していますが、単筒式はアフターマーケットのスポーツ用として販売されています。ストラットかダブルウイッシュボーンかによってアウターケースの形状は異なりますが、内部の減衰力発生メカニズムは共通しています。グーネットピット

 

減衰力とは??

減衰力は、ピストンの動く速度と数値で表され、オイルに満たされたチューブ内で移動するピストンによって発生します。ピストンには、オリフィスと呼ばれる穴と、圧力によって変形するバルブ機構があり、低速領域ではオリフィスが、高速領域ではバルブが機能します。この2つを合わせたものが減衰特性であり、カタログなどで示される数値は、ピストン速度が0.3m/sの時のものです。全体の特性を把握するには、伸び側と縮み側の特性を表した減衰力性能曲線図が必要です。ピストン速度の低い領域から減衰力が発生すると、車両の応答性が高まり、フラットな乗り心地が得られ、ステアリングのレスポンスもシャープになるとされています。グーネットピット

 

ショックの種類

ショックアブソーバーには、単筒式と複筒式の2種類が存在し、前者ではフリーピストンを挟んで高圧ガスが封入され、後者ではリザーバー室にオイルと空気が充填されます。現在では、単筒式や複筒式のショックアブソーバーには窒素ガスが充填され、ピストン下部にオイルを強制的に送り出して、負圧を軽減し、縮み側でも安定した減衰力を得ることができます。このようなガス封入式のショックアブソーバーは、コンパクトカーにも採用されるようになっています。グーネットピット

 

車高調の基礎知識 AMW

車高調には、「ネジ式」と「全長調整式」の2つがあります。ネジ式は、スプリング下のシートを回すことでバネを伸縮させ、車高を調整します。この方法は比較的リーズナブルな価格で行うことができますが、車高を下げるとダンパーのストローク量が減り、底付きするなど乗り心地に影響が出やすいことがあります。一方、全長調整式は本体のブラケット位置を上下させることで車高を調整する方法であり、ストロークに影響を与えないため、乗り心地を保ちやすいという利点があります。さらに、調整幅も広いため、車高を下げたい場合でも乗り心地を確保したい方にはおすすめです。ネジ式と全長調整式、それぞれにメリットが存在することになります。

「バネレート」とは、バネ(スプリング)を縮めるために必要な力を数値で表したもので、例えば5kg/mmの場合、1mm縮めるのに5kgの力が必要になることを示します。この数値は、バネの硬さや車重によって異なり、乗り心地の目安となります。乗り味に不満がある場合は、異なるバネレートのスプリングに交換することができますが、ダンパーの減衰力との相性に注意が必要であり、サーキット走行にこだわる人やカスタム上級者以外にはあまりお勧めできません。まずはメーカーが推奨するバネレートで乗り、減衰力を調整して変化を試してみることが大切です。

アッパーマウントは、ピロボール式とゴムブッシュ式の二つに分かれます。ピロボール式は、スポーツ走行に最適でハンドリングが良く、キャンバー角の調整も可能ですが、異音が発生することがあります。ゴムブッシュ式は異音を吸収するため、乗り心地や静粛性がよく、純正アッパーマウントを使用したマウントレスタイプもあります。

最近の車高調は品質・耐久性が向上しており、国内メーカー品には長期間保証が付帯するモデルも多く、オーバーホール対応品も充実しています。ただし、格安な車高調には減衰力のヘタリが早い場合があるため、足回りを構成する重要なパーツとして信頼のあるメーカー品を選ぶことが望ましいです。また、自分でできるメンテナンスとしては、各メーカーから販売されている防サビスプレーを定期的に吹き付けることなどが挙げられます。AUTO MESSE WEB