JZS161ARISTO.R-Naomix

アリストと2JZ-GTEに関するまとめブログ

ホイール_BBS_1

車輪の歴史

車輪は紀元前3000年頃にメソポタミア文明期に発明され、農業の発展や商業の成長を支えました。スポーク構造が発明され車両は荷車だけでなく戦車にも活用されるようになり、鉄を巻いた車輪が発明され、スポークの発明により構造の改革が起こった後に素材改革によって車輪はさらに発展していきました。1867年にはソリッドゴム製タイヤが発明され、2000年以上も大きな進化がなかった車輪に初めてゴムが使われるようになり、1888年には空気入りタイヤが発明され、乗り心地を大きく改善し高速な乗り物にも適したタイヤが作られるようになったのです。そして1924年、エットーレ・ブガッティが自動車用として世界初のアルミホイールを発明した。1926年のグランプ リ・チャンピオンを含む1000勝以上を挙げた傑作レーシングカー、ブガッティ・タイプ35には高剛性、軽量、高放熱性を備えるアルミホイールが与えられたのです。ブレーキドラムをホイールに鋳込むなどの革新的な手法が用いられている。

 

BBSの軌跡

1960年にハインリッヒ・バウムガルトナーがドイツのシルタッハに自動車整備・修理工場を開業し、翌年からハンス・グラース社の1600GTでレース活動を開始しました。彼はその後研究を重ね、レースチューニングのノウハウを磨き、輝かしい戦績を上げることになりました。

1970年に、バウムガルトナーは友人クラウス・ブラントと共に自動車部品製造会社を設立し、二人のイニシャルとシルタッハの頭文字を取り、社名をBBSと名付けた。当初はBMWやフォード用のFRPエアロパーツを主に製造し、それらの製品はヨーロッパ・ツーリング選手権(ETC)の車両に採用された。

1971年には、後にBBSに影響を与える、日本のワシマイヤー株式会社が高岡市に設立されました。大量の糸を巻き取り、大きな耐荷重を求められるボビンの強度を満たすための技術開発が後に鍛造アルミホイールの技術として生かされることになったのです。

1973年には、バウムガルトナーはトップカテゴリーのレースでもホイールの軽量化が不十分だと考え、ワイヤー・クロススポークの力学的合理性を活かした独自のメッシュデザインにより、軽量・高剛性なレース用鋳造3ピースアルミホイールを完成させた。

1983年には、独BBS社とワシマイヤー社が技術提携し、日本BBSが誕生し、新たに5,000トン鍛造プレス機を設置し、アルミ鍛造3ピースホイールの開発を開始した。これにより、複雑なメッシュデザインのディスク面を鍛造で仕上げるためのトライ&エラーが始まり、高強度と軽量を担保する鍛流線をきれいに維持しつつ、力学的かつ美しいディッシュ面を再現する技術開発が行われました。

2016年、第44回ニュルブルクリンク24時間耐久レースで、BBS鍛造レーシングホイール装着車のMercedes-AMG GT3(SP9クラス)が総合優勝を果たし、1位から6位まですべてBBS鍛造レーシングホイール装着車という結果を残しました。

2020年、BBSブランド50周年。Action for the Future BBSの挑戦はさらに続いていく… 詳細はこちら→BBSとは

BBSの鍛造には、鍛錬比を高めることで鋳造ビレットを鍛造で1/4以上にまで押しつぶすことによって鋳造組織を鍛造組織化し、美しい鍛流線を形成することにあります。それは時間と手間をかけ、最高の技術を惜しみなくホイールに注ぐBBSのものづくりへの哲学です。BBS_style_book_2022